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あいかわらずダメです。全然イメージと違うものが出来てしまいました。
劉禅は結構好きな人物です。中国では幼名の阿斗が暗愚の代名詞として使われていると聞きますが、個人的にはそんなにひどい人物だとは思っていません。悪いのは彼をそそのかして利権を得ようとした宦官たちです。乱世を生き抜くために必ず必要な「人を疑う」という事を知らずに育ってしまった為に、このような哀れな結果をもたらしてしまったのでしょう。たしか・・・彼の教育を担当したのは尹黙でしたが、いったい何を教えていたのでしょうか?
とにかく一般的には暗愚ととらわれがちな劉禅ですが、司馬昭にその正直さを愛でられたと言われていますから悪い人物では無かったみたいです。弱者から搾取をしたり、墓を暴いて金品を盗掘したり、霊廟を破壊したりといった酷い行為に決して手を染めていません。疑うことを知らなかったせいで素性の怪しい巫女の言うことを真に受けたり、政務をせずに遊んで暮らしたりもしましたが、そもそも孔明が生きていた頃などは彼が何でも自分で済ましてしまうので、かえって劉禅には遊んでいてもらったほうが好都合だったんでしょう。
蜀漢は結果的に滅亡してしまいますが、孔明がこの世を去った後も随分と長い間存続しています。孔明の後を継いだ姜維が優秀であったのも事実ですが、それ以上に君主劉禅が「それなりにまともだった」というのもあったのではないでしょうか?一般に言われているほど問題のある人物ならば、造反や亡命があってもおかしくないのですから。